大学へ行った翌日から、あくびは水も飲めなくなってしまいました・・・。
天国へ旅立とうとしている子が「何も口にしない」のとは違って、あくびの場合は「飲みたいのに飲めない」のです。辛くて横になっているのに、頑張って起き上がって水飲み場まで行くのですが、容器に口を近づけると「フーン、フーン」と情けない声を出して、また戻ってしまいます。このあくびの姿を見ているのが、一番辛かったです・・・。
この時から“安楽死”を考え始めました。飲みたいのに飲めないなんて、こんな拷問は考えただけで耐えられそうにありません。あくびの症状は悪くなる一方なのは、わかり切っています。でも、まだあくびが居なくなる事に覚悟なんて出来ていません。
葛藤が続きました。苦しんでいるあくびを前にしても、なかなか踏み切れない自分に嫌気が差したりもしました。
大好きな居場所で休んでいるあくび
歩き方も姿勢も変わり、もう元気で明るいあくびの面影はどこにもありません・・・。
検査の翌日「電解質補正の点滴」に通院しました。よく覚えていませんが、仕事の間だけ7~8時間点滴をしてもらっていたのだと思います。もし病院で旅立ってしまったら可哀想だし私も嫌だし、でも少しでも苦しみを和らげてあげたいし・・・ここでも葛藤していました。
ただ、仕事で湖南の方に行っている時に、彦根より途中にある病院に居てくれたら、なるべく長く『あくびのそばに居てあげられるなぁ』とは考えていました。というか、私があくびのそばに居たかっただけですけど。
病院で点滴を受けている時、邪魔だったかもしれないけど居られるだけ一緒に居させて頂きました。スタッフの方にも「人が大好きなので、なるべく構ってやって下さい!」とお願いしたのを覚えています。
でも、結局翌29日で最期の点滴にする事に決めたようです。あくびを知っているお客様にその事を連絡したら、お見舞いに来て下さったのがその日でした。その時も「苦しそうにしていたけど、尻尾を振って喜んでくれた!本当に人が大好きなんですね!」と言って頂いて、とても嬉しかったです!
『こんなに苦しいのに、人が来たら嬉しいんだなぁ』と思うと、あくびの優しくて可愛い性格がたまらなく懐かしくなります^^
もう可哀想な写真や動画しかありませんが・・・
家では、ほとんどこの状態です。目もうつろになり焦点も合っていません。
病院で点滴中のあくびです。あくびと一緒に過ごせた貴重な時間でした・・・