最期の散歩を終えると、あくびは荒い息をしながらも眠りました。昨夜の苦しげな表情ではなかったのが何よりです・・・
彦根への帰路は霧
家に着くまでの20~30分、バックミラーに映るあくびはずっとこの表情で私を見ていました。何か言いたい事があるんじゃないかと車を止めたりしましたが・・・今想うと、もう意識も遠くなっていたのかもしれません。
ドライブ中に旅立つ事も覚悟していましたが、やっぱり家に着くと安心します。あくびもそうだったと思います。 それから一緒に眠りました。とてもとても疲れていました・・・。
その後の事はよく憶えていません。そばに居て、撫でてあげたり話し掛けていたんじゃないかと思います。食事を摂ったかどうかも覚えていません。そして、日が変わった12月4日の0時51分。とうとうあくびが旅立ちました。涙が出なかったのは、ホッとした気持ちもあったのだと思います。やっと苦しみから解放されたのですから・・・あるいは何も考えられなかったか?
そのあと襲って来た“寂しさ”の大波は、今では小さくなったと思いますがまだ続いています。多分一生残る様な気がします。寿命を全うしてくれたのだったら、また違うと思いますが・・・。
例の『尻尾を盛んに振りながら旅立った』件・・・今になってわかる事があります。
その時は「天国のポポの姿が見えたから」とか「私への感謝の印」とか、言って下さる方が居られましたが、あれはやっぱり私へのメッセージだったと思います。ずっとあくびのそばに居たのですが、その時だけ近くの机の前に立っていました。
それで、あくびは私に伝えたかったのだと思います。『もう逝くよ!』って・・・
吠えるのは無理だし体を動かす事も出来ないあくびが、私に伝えられる唯一の手段・・・尻尾を振って床を叩いて、私を呼ぶしかなかったのだと思います。私はすぐに悟りました。あくびを抱き上げた時、まだ心臓は動いていました。あくびの名前を呼びながら胸に耳を当てていると・・・“その音”が、だんだん弱くなって行って・・・そして、あくびの“最期の音”は消えて行きました。
でも尻尾を振りながら旅立つなんて、本当にあくびらしいなぁと思います^^
いつものベッドの上に寝かせたあくびの棺には、ポポの写真、お花を敷き詰め、たくさんのおやつとご飯、大好きだった引っ張りっこやボールのおもちゃも入れました。
荼毘に付すまで、何度も何度もあくびに感謝を伝え・・・そして天国へ送りました。
ポポとビビとも仲良く暮らして来られたのは、あくびのお蔭です。
「00d」こんな写真を撮らせてくれるトリオは、世界中捜してもなかなか居ないのではないでしょうか^^;
あくびの笑顔!この笑顔が大好きでした^^
では、元気なあくびと穏やかなあくびの動画を紹介して「あくびのこと」は終わりにしたいと思います。あくびを想い出せる記録が作れて満足です。今後の人生、何度も何度も振り返れる場所が出来ました!
あくび!こんな私のそばに7年9ヶ月も居てくれてありがとう!本当に楽しかったよ!
長々と暗い文章に付き合って頂いて、ありがとうございました。(完)